USCPA取得のメリット
大変な思いをしてUSCPAを取得したとしてどんな旨味があるんでしょうか。
USCPAの取得費用は日本の資格に比べて高くなる傾向があります。私は専門学校代や試験料で150万円ほど払っています。多分これは多い方ですが、どんなにスムーズにいったとしても100万弱はかかります。
お金も時間もかけて取ったのに自分の求めるものと違った!とかそんな悲惨なことはありません。そして自分が目指しているものの手段としてUSCPAがあると思えなければ勉強は続きません。
USCPA取るとどんな良いことがあるのでしょうか。私なりにUSCPAを取るとどんなことが起きるか書いてみようと思います。
①監査法人への転職が可能になる!
これは最も大きな動機付けになるのではないでしょうか。監査を行う監査法人には基本的には「公認会計士」の資格がなければ入れません。監査法人にいる会計士の多くは大学生や20代前半にお勉強しまくって合格して入っている人がほとんどです。そういう人達は学生の頃から公認会計士を目指した人です。私から言わせれば社会のことを全く知らない大学生がよく公認会計士を志すことが出来るなと思いますが、知らないが故に出来ることなんでしょうか。
それはさておき、社会人になって数年働いて会計に興味が出てきたり、経理部に配属されて、プロフェッショナルとして働きたいなと思って、キャリアチェンジしたいと思った時の選択肢として「監査法人」は出てくるのではないでしょうか。このブログにたどり着いた人は少なからず「会計」や「英語」に興味がある人なのではないでしょうか。アラサーに差し掛かり、監査法人に入りたいと思っても、社会人で働きながら公認会計士の勉強…となると相当ハードルが高いというのは想像できます(私のインスタお友達で働きながら受かった人もいますので不可能ではないと思われますが、私の同僚(公認会計士)曰く、無理じゃね?と言ってました)。働きながら監査法人への転職を可能にするもの、それは「USCPA」です。(話がまわりくどいかな?)
USCPAはアメリカの公認会計士資格なので日本では法的に何の独占業務もありません。ただ「公認会計士」ではあるので日本の監査法人で監査に携わることができます。あえて「携わる」という表現にしていますが、日本の公認会計士は「監査報告書」にサインすることができます。「監査報告書」って何ぞやという方はどこかの会社の「有価証券報告書」の最後の方についていますので見てみてください。例えば「あずさ有限責任監査法人エイチマン」と印鑑とサインが入っています。このサインをする人はその会社を担当する監査チームのうち最も偉い人がサインします。裏を返せばそこまでいきたいのならUSCPAではダメです。サインできません。日本の公認会計士資格が要ります。
監査法人でその地位までいくときにはおそらく年齢は40歳50歳、給料もその時には1000万円は超えているでしょう。別にそんな出世に興味はないけど監査法人で多くの事例に当たりたいとか、会計に詳しくなりたいという人であればUSCPAでOKです。
監査法人の中でも部署が分かれていて大体の監査法人は「監査」と「財務会計アドバイザリー」という風にふたつに分かれています。監査は会社が作った数字を見る方で、アドバイザリーは会計のコンサルのようなイメージ。アドバイザリーを目指すのであればUSCPAでOK。ほとんどの法人では希望すればアドバイザリーと監査は繋がっているので、監査も経験できると思います。
なので働きながらUSCPAをとって監査法人入りたいな、という人にはこれ以上の資格はないと思います。
②社内でのキャリアアップ
USCPAという資格は正直言って「簡単」ではありません。「簡単」という前評判を信じて取り組む方は、メルカリで新品のテキストを売り払うことになるでしょう。話は逸れましたが、簡単ではない資格であり「公認会計士」資格なので社内での一目置かれる存在になります。米国公認会計士ですか、(なんか知らんけど)すごいですね。となるわけです笑 米国公認会計士を勉強したことがない人からしたらどんな内容か分からないですが、逆にそれが「(なんか分からんけど)すごいな」となるわけです。適当なことを言っているように聞こえるかもしれませんが、英語と会計にこいつ強いんだなと思ってもらえるのは間違いありません。
会計や税務領域に生きる人間にとって「資格」はとんでもなく大事です。もう一回言います。持ってると持ってないではえらい違いです。会計領域で働く人はいろんな種類の人がいます。事業会社の経理で働く人、その中でも一部分だけ担当している人と、連結を担当している人そこもまた一味違います。この辺は改めて書こうかなと思います。監査法人の会計士や税務を教えてくれる税理士、など。事業会社と働く人が実は一番経理や会計に詳しいです。自社の処理をやってるわけなんで、詳しい。原価計算とか会計士でも正直理解が難しかったりするんですが、自分で計算をしているので詳しいんです。
でも!!どんなに詳しくても世の中的には「経理部で働く人」の域を出ることはできません。私は有名な「経理部で働く人」を知りません。有名になりたいわけではないと思うのですが、自分のキャリアの中で何か「おっ」と思われるために資格は大事です。資格を持っていない人からすると「資格は足の裏についた米粒だ」とか揶揄されますが、資格を持っている人は恩恵を享受しているのでそういうことを言う人のことを何とも思っていません。「そうですね、ははは」と笑い流す程度です。
別に転職する気もないと言う人でも新しいことを学ぶのは純粋にプラスです。アメリカの会計基準や税務がどうなっているのか、経済ってどうやって回っているのか、お金を効率的に使うにはどうしたら良いのか、監査ってどういう視点で行われているのかを学ぶのは、自分の価値観やこれまでのものの見え方を変えます。なので今働いている会社でキャリアアップをしたいという人にも向いていると思います。人間、目標がないと楽な方楽な方に流れていくので何か目標を決めて1、2年しっかり勉強してみるのも良い経験です。
③信用力が上がる
資格を取ると周りの人からの見られ方が変わります。会計領域で働く人からはもちろんですが、会計領域じゃない人からもです。たまにテレビに「国際弁護士」とか肩書きがある人出てますが、なんかよく分からんがすごいなと思えます。私自身、国際弁護士ってなんだって感じですが、なんかすごいと「感じる」わけです。今話題の小室Kさんもそうらしいですが、なんかすごそうです。
なぜなんかすごそうと感じるかなんですが、人は「未知なもの」に対してはイメージを膨らますからですね。勝手に想像してくれるわけです。話は逸れましたが、USCPAは中身がないわけではないですからね。
一番お伝えしたいのはここから。資格を取ると「この人はしっかりした人間なんだな」と思ってもらえるのです。資格を取るには一定の時間を代価として支払わないといけないですし、集中力も求められます。一つのことに集中できる人と思われるわけです。社会的信用が上がります。もちろんそれだけで信用が決まるわけではないですが、間違いなく一つの好材料にはなります。
他にもあげればキリがありませんが、私個人がUSCPAの勉強を始めた理由としては私の場合、これまでしっかり「勉強」をしなかったので勉強をしっかりしたかった、と言うのと英語と会計が好きだったと言うのが理由になりました。
USCPAって世の中的には「比較的簡単」と言う前評判なのですが、私には自分で思い描く理想像があって、それを叶えるにはハードルが何個かあって、USCPAはその1個のハードルで、これを超えられなかったら自分はそれ以上はいけないよな、と思って力試しのような位置付け始めました。だから13回も試験受けましたが何とかクリアできたんです。
本当にUSCPAやりたいのか?なぜやりたいのか?その先にあるものは何なのか?それを明確にして、不退転の決意で着手してください。そうすれば必ず合格できます。
以上!